フォルツァZの修理で困る修理で一番にくるのはエラーコード表示の修理ですよね。
この修理は基本お金のかかる修理だと思いがちですが、以外にも安く済ませる方法も
あります。最初のエラーが出た時にしっかり修理することでお金のかかる前に
修理して安く済ませましょう。ただし最初の修理をしなければ結構な出費になること間違いありません。
それでは具体的に例をみていきましょう。
ME08フォルツァZの修理は最初で修理しなければこんなにかかる!
故障の内容はある日突然メーター内のFランプが4回点滅して
エンジンはかかるが発進が出来ないと言う症状です
この場合は下のエラーコードの読み取りであれば
4回点滅なのでドリブンプーリーセンサー系統と言うのが
読み取れますが
実はこの修理は大きな落とし穴がありました。
フォルツァの故障診断
エラーコードの読み取り方
MF08
Fコードの点滅回数 1回点滅
- レシオセンサ配線の短絡または断線
- レシオセンサの不良
Fコードの点滅回数 2回点滅
- ユニット間の青/黄線(エンジン回転数入力線)の断線
- レシオコントロールユニットとエンジンコントロール
Fコードの点滅回数 3回点滅
- レシオコントロールユニット内制御モータ駆動回路の異常
- 制御モータヒューズ(30A)の溶断
Fコードの点滅回数 4回点滅
- ドリブンプーリセンサのカプラはずれ
- ドリブンプーリセンサ配線の短絡または断線
- ドリブンプーリセンサの不良
Fコードの点滅回数 5回点滅
- レシオコントロールユニット内フェイルセーフリレーの異常
- 制御モーターヒューズ(30A)の溶断
Fコードの点滅回数 6回点滅
- レシオコントロールユニット内昇圧回路の異常
Fコードの点滅回数 7回点滅
- 制御モータからムバブルドライブギヤ間のギヤ機構のフリクション過大
Fコードの点滅回数 8回点滅
- レシオコントロールユニットのメモリ異常
Fコードの点滅回数 9回点滅
- モード切替スイッチの不良
- モード切替スイッチ2Pカプラ外れ
- モード切替スイッチ配線の短絡または断線
この修理でまず読み取るのはもちろんドリブン側です。
機種はフォルツァZなので当然”Sマチック”を装備しています。
プーリー側にウェイトローラーが無くモーターで動かすタイプのCVTに似た機構をもっています。
装着場所はもちろん左後ろのクランクケースカバーを取ったところにあります。
作業自体は難しくないので左サイドカバーを明けて
そこから左クランクケースカバーを空けます。
ここまでは問題ありません。
ここからですが、クランクケースカバーを空けると衝撃を受けます
プーリー不良だと思っていたので気にしていませんでしたが
発進が出来ない理由がここでわかりました。
ベルトが切れています。
なぜベルト切れになったのかはわかりませんが、ざっくり切れていたので
この時点では消耗で切れたのでは無いかと思い
早速ベルトの発注です。
ここまでの修理でベルトが切れてプーリー部分ロックがかかり
その後Fランプの点滅の症状を出したのではないかと推測しました。
さて翌日には部品が到着しますので、最近ネットと物流はとてもすばらしいです。
作業を始めて行こうかと思います。
作業をするにあたり、ベルトを交換した後に
諸設定をしなければなりません。
初期設定は以下のとおりです。
- メインスイッチノブをOFFにして、パーキングブレーキを解除。
- メインスタンドを立て、フロントシートを開け、バッテリーカバーを取り外す。
- Sマチックシステムサービスチェックカプラ(黒)の端子を、ジャンパ線(クリップ等で代用)で短絡。
- エンジンストップスイッチをON(走行可)にする。
- シフトスイッチ(-)のボタンを押しながら、メインスイッチノブをONにする。
- メーターディスプレイ内のシフトインジケータ表示部に”01”が点滅している事を確認。
スロットルグリップを全閉状態から一度全開にして、再び全閉に。
表示部に”02”が点滅したら、それ以降は初期化が終了するまでスロットルグリップは操作しない。 - メーターディスプレイ内のシフトインジケータ表示部に”02”が点滅している事を確認する。
(レシオコントロールユニットがスロットルバルブの全開/全閉位置の計測を終了)スタータスイッチを押し、エンジンを始動する。※後輪の回転数が変化しながら空転するので注意する - メーターディスプレイ内のシフトインジケータ表示部に”03”、”04”と順に点滅する。(レシオコントロールユニットがドライブプーリフェースの位置を検出し、自動的に1速のフェース位置を決定する)
- メーターディスプレイ内のシフトインジケータ表示部に”05”が点滅している事を確認する(レシオコントロールユニットが計測したデータをメモリに書き込み終わる)。メインスイッチノブをOFFにする。メーターディスプレイ内のシフトインジケータ表示部が消灯する。
- ホンダ Sマチックシステムサービスチェックカプラ(黒)の端子のジャンパ線を取り外す。
ベルトを交換した後にこの作業をするのですが、ジャンパ線と言う特殊な名前になっていますが
ようはこれクリップでも大丈夫です。
なんでも良いので短絡すればよいのですが、細すぎる線だと過熱して溶ける上に
やけどするので注意が必要です。
さて作業を始めます。
1から6までは順調に進んで行きます。
問題が起きたのは7番目です。
通常であればエンジンの回転数とともにメーターディスプレイ内のインジケーターが
3と4を表示してそのまま5の点滅に以降するはずなんですが
いきなり2を表示してそれから左クランク内からベルトが大きな音を立てて
エラーコードが表示されます。
再度エラーコードの消去をしても同じです。
ここからは辛かった
ギアを点検しても問題なく
プーリー側を点検しても動きに異常はない
ただプーリーのフェイス側に段減りがあり
ここを常にベルトが通っていたであろう溝ができていました。
この傷には気づいていたのでフェイスの交換もしておいたのだが
この修理でこんな症状が出るとは思っていなかったです。
しかたないので、ホンダユーザーサービスに電話をして聞いてみることに
ここは意外とユーザー向けに整備を少し教えてくれるので助かっています。
ですが症状言うと「ではそのエラーコードの点検に必要なサービスマニュアルをファックスしますね」
ありがたいです。
とりあえず点検は出来そうですね、そうして駆動系とモーターそこの部分に関する
ギア一式点検をします。
そうして出てきた答えは
解 : レシオコントロールユニットの故障
この故障は分かり難く、プーリーギアの動き合わせて
抵抗を変化させてコントロールユニットに信号を送っているものらしく
電源を入れた状態では判断が難しく。
点検方法は
抵抗値のみ
単体で電気の抵抗値を計り
3っの端子それぞの抵抗が0~6Ω以内と決まっています。
この抵抗値はサービスマニュアル無しでは分からない症状になっていますので
本当にホンダサービスに感謝です。
診断結果は
一箇所だけ80Ωが出ました。
故障確定です!
まとめ
最初はFランプが一回点滅で加速や変速をしない状態で乗っていた
それからおかしいなと思いながら乗っていたが、突然家の前で加速すらしなくなり
エンジンが止まった。
再度エンジンをかけるが、結局走ることが出来ずに修理をすることに。
最初で気づいて修理しておけば
ベルトの切れも無かった可能性もあり
レシオコントロールユニットの交換で問題なかったが
結局ベルトが切れたのでプーリーとベルトの交換をすることになった。
お店に出した時の修理代金の参考価格です。
ベルト 9350円
プーリー 4260円
レシオコントロールユニット 9500円
作業工賃 2.0h 18000円
車両引取り料金 JAF 12000円
作業清掃費用 4000円
故障診断費用 5000円
小計 62110円
消費税8% 4968円
総額 67078円
最初のレシオコントロールユニットの時点で修理できていれば
ここまでの修理代にならなかったかも知れませんが
結果はこんな感じです。
みなさんも気をつけましょう。