この業界では珍しく2軒のバイク屋に就職した経歴でこの業界のメリットやデメリット。バイク屋さんになるためにどんなことをしたのかを書いていきます
バイク屋さんに働き始めた理由
最初のお店は20歳の時に入りました。万年人手不足のこの業界は結構簡単に就職できるのが良いところです。最初のバイク屋さんは最終的にバイク屋さんをすることを目的で入社することが前提だったらしいのですが、私の場合はそんなことも考えずにだた就職が出来ると言う理由だけで就職しました。
その後色々な人が入ってきたので一部を書いておきます。
- 社長になった人・・・私が入社してから1年ほどしてから彼は入社しました、無論簡単に入れるのは前途の通りですが彼は大学を中退してまで入社したので気合が入っていましたね。最初は皆何も出来ないところから始まりますので、彼も例外ではなく社外品のウィンカーすら取り付けが出来ないほどでした。それからは素行の悪い私とは違い要領も良く考え方もしっかりしていたので、すぐに支店を任され10年後には社長の座についていました。いまから考えても凄いと思います。
- 夢を壊されたと嘆いて帰った青年・・・バイクを常に触っていられると言う理由で入ってくる人は少なくはないです。彼は入ってきたときはバイクが常に触ってられると喜んでいましたが、それ以外の仕事が多いのも特徴でお客さんとのトラブルが多くなり社長にかなり叱られ結局は辞めていきました。
- 学園祭みたいなバイク屋さんに惹かれた彼・・・高校を卒業して直ぐに働き始めた彼は就職を決めたきっかけは「ノリが良い従業員のいるバイク屋さんだったから」と言う理由で入ってきました。たしかにお店によっては暇なときは自分のバイクを弄っても良いし、外にご飯食べに出ても大丈夫と言うところもあるようです。そういう流れは長くは続きませんが、先輩方が辞めた後は常連を集めて楽しく仕事をしているようです。
- バイクが好きでカスタムをしたくって入った女の子・・・従業員で女性は少ない業界ですが、たまに女子がいると華やぎます。整備で女性が入ってくることは稀ですが、整備希望で入っても事務とか登録や営業に行く人が多いのバイク屋の特徴です。女性ばっかりのバイク屋さんがあれば結構繁盛するんですが、そう言ったところで働く女子は少ないですよね。
働き始めてからのメリット
働き始めると、まず色々な種類のバイクを触れるところが楽しいです。無論お客さんのバイクを試乗するとき何かは気を使いますし、少ししんどいですがそれでも高額なバイクにレンタル料金も払わずに乗れるのは良いところです。そして整備の知識が付くこれは整備士の資格をとることもそうですが、各メーカーごとに整備士の育成に気をつかっていますので、研修と言う名目で工場見学やメーカー独自の考え方を直接聞けたりします。たまには開発者の人達と話すこともあります。業界の裏事情をしっかり聞けるのも楽しみの一つです。各メーカーごとの直営店がどのようにして出来ているかも聞く機会がありますし、台数を多く売っている店舗はメーカーからの招待研修旅行なども昔はありました。あとはお店によりますが、営業終了後に自分のバイクを弄れるとこです。修理もそうですが、カスタムもお店によっては業販価格で出来たり特殊工具も揃っているので修理やカスタムで困ることはありません。ただし残念なところは初めのころは先輩方に教えていただかないと出来ないので、狭い世界ですし人間関係で悩むこともあります。
技術屋のデメリット
この仕事は技術をしっかりと出来ることが前提になっています、昨日まで素人だった人が入社したら直ぐにお客さんからプロと認識されるところは非常に怖いところです。整備士の免許を持ってても先輩方にしっかりと教えてもらうことで、その店の特徴を把握できます。この人付き合いがデメリットになる人も多いかもしれません。給料面に関してはかなり安いです。最低賃金程度で考えておくのが一番です。給与体系にもよりますが個人経営者として専属委託での仕事もあるらしいですが、これはかなり気をつけないと給料は高いが福利厚生は一切無しの年末調整どころか自分で申請して税金を払わないといけないこともあります。ほかには時間の拘束が異常に長いもデメリットです。タイムカード上では9時から17時までになっているが、残業は全てサービスで22時まで働いても1時まで働いても同じ給料なんてところもあります。コレに関しては気に入らなければ辞めれば良いみたいな従業員が多いので改革をしようと思わない限り難しいでしょう。ほかにも休みが少ないや、給料に反映しない売上管理などさまざまです。ちなみに私は一年間に5日程の休みと10程の午前休で8時から10時まで死ぬほど働いてました。これは極端ですがこう言ったこともあり、最近では毎月何処かの週で二連休等のお店も増えてきているようです。
色んな人がいるこの業種
まともな人もいますが、変な人も多い業界です。どうみてもチンピラの格好した従業員や格好が汚い従業員、結構こわもての社長さんとかもいるのですが意外と気さくな人が多い業界で結構話すと皆さん楽しい人が多いです。以前あった人物で珍しい感じの人を何人か紹介しましょう。
- 自分をロリコンと豪語する人・・・今でそんなこと言ってるやつは危ないですよね、気が付いたら辞めてました。今頃は何をしてるんでしょう。
- 時間があると常に自分のバイクを磨く人・・・バイク屋さんの従業員としては有りなんでしょうけど、彼は家に帰ってからも磨いていたそうです。
- 車が好きな人・・・バイクに興味が殆ど無く車好きで、結構バイクも車も大好きならわかるんですが、車の方が詳しく就職するとこ間違えてるなこの人って感じの人でした
- バイク屋店内でキャッチボールや仮眠をする人・・・これも予想外の出来事すぎてビックリしました、その前の店長が車を店の横につけて車内で仮眠取っていたからマシだろうと言うてました。今では辞めてバイク関係の仕事はしていないみたいですが、あまり興味がなかったんでしょうね。
昔は良かった
昔からやっているバイク屋さんは口をそろえて言います。昔はバイクを朝から並んで買っていったそうです。無論値引きなど一切無く欲しいバイクを買いに来る人が多かったと口々に言います。現在はバイク人口が減って買う人も少なくなったのもあり、値引きをするとバイク屋さんがつぶれそうになるくらいまで、なりました。「バイク屋さんおっちゃん」って言葉も聞かなくなりましたが、親しみをこめて読んでいたような気がします。当時は携帯も無い時代で友人との連絡は手紙が家の電話へ連絡するでした、そうすると休みの日に集まる場所がバイク屋だったり峠の休憩所だったりします、バイク屋さんには常連がいて新しくバイクを買った人で知り合いで乗っている人がいない人達を連れてどこかツーリングに行ったり、ツーリングで知り合った女性と付き合ったり結婚したり別れたりと色々なことがありました。
今後のこと
バイク屋さんは長くは持たないと言われていますが、技術職であることは変わりないと思います。後はガソリン車が電気バイクになり、特殊燃料バイクになったりと、いろいろな進化を遂げる中でバイク屋さんの従業員は学ぶもの多くなるでしょう。勉強強いる時代になりつつありますが、バイク乗りは今も昔も笑って過ごしています。楽しい乗り物であることは変わりがないので、今後も細く長く続いていくことは間違いないです。もし今後この業界に就職するのであれば、向上心を絶やさないことお勧めいたします。それが最終的に自分の価値になり。そして自分の武器となることは間違いはありません。自分のバイク屋さんをすることも難しいことではありませんので頑張りましょう。