ここ数年人手不足でお店を閉めるところが増えているような気がします。
私の知り合いのお店も何軒か閉めています。
不景気な感じがするので、お店を閉めるのも仕方ないと話を聞きに行きますが
実際は働く人がいないと言うのが現実なようです。

職人の業界と言うのは中々厳しいようで
怒られるために働きに来る人なんて稀ですし、仕方ないと思います。
誰だって世間で言う労働時間は8時間
休憩があって週休2日で働くほうが良いに決まっています。
事実私もそうしたいです。

職人と言えばどんなことをする人たちなのかは、あまり想像出来ないと思いますので
少し話をしておきますと

身近なもので”料理人”ですね

こちらの職業は毎日早朝から市場に出かけ
仕入れた魚や野菜を夜の営業時には美味しく仕上げる為に
仕込をします。
深夜まで営業している店を除けば、毎日の平均労働時間は15時間から18時間に及びます。
その間は仕事をしているのですが、ここに職人の恐ろしいところが組み込まれます。
”追求”と”勉強”です。
多くの職人は必ずついてまわるものです。
マニュアル化したレシピがあるわけでも無く
常に気温と鮮度を意識してその状態に沿う仕込みをするのです。
言いすぎなところもあるかも知れませんが知っている料理人と呼ばれる方々はこう言った人たちばかりです。
他にもバイク屋さん
こちらも意外と勤務時間は長いことが多いです。
朝は8時から夜の8時もしくは10時くらいまでされるところあります。
人に迷惑をかけるバイクは別して
労働時間が長いことと休みが少ないところは職人を同じです。
仕事をする上でサービスマニュアル等と書いてある物が存在しますが
これはあくまでしっかりと整備が出来る人用のマニュアルで
プロと呼ばれる方々がチェックする為のマニュアルでしかありません。
プラモデル組み立てる説明書とは書いてあることが一緒でも内容が違います。

就労時間や拘束時間を考えれば働きたく無くなるのも無理ないですよね

昔の職人は丁稚奉公と呼ばれ

最初の何年かは住み込みで働き給料もお小遣い程度で休みは月に一回あるかないか
それを3年ほど続けて仕事が出来るようになれば一人前なんてこともありましたが、ここで
たった3年で成れるんだなんて思っては行けません。
親方が起きる前には起きて親方が寝てから勉強をして寝る。
コレを毎日続けて一年間で350日だと考えて
時間にして一日約15時間としても三年で約18000時間
地方公務員の平均的な労働時間は残業も合わせて約7000時間でした。
言い過ぎなのかも知れませんが、昔の職人さんは通常の2.5倍ほどの仕事をしていたわけです。
三年経つ間に普通に働く人の2.5倍と言うことは普通に働いても約7年半かかるわけです。
普通の仕事覚えるのに7年もかかれば誰でも辞めたくなるのは当然ですよね。
これを乗り越える人もたまにいますがこれは持って生まれたセンスとしか言い様が無いようなきがします。

近い将来職人がいなくなり
職人の作ったものがなくなると思うと寂しい話ですよね。

誰だって苦労はしたくないですが、美味しいといつも食べに行っていたお店が無くなり
良い家を建ててくれる大工さんが居なくなり、四角い家ばかりが建つ未来がくるかもしれません。